サーフィンの採点基準って難しい?世界大会のルールと見どころまとめ

Surfing スポーツ

競技サーフィンにはいくつもの世界大会があり、数多くのサーファー達がしのぎを削っています。

これらの世界大会は、どのようなルールと採点基準で行われているのでしょうか?
サーフィンの世界大会についての基本情報やその採点基準、ルールと見どころについてまとめていきます。

サーフィンの世界大会について

世界各地で様々なサーフィン大会が開かれていますが、その運営は主に2つの組織が行っています。
まずはその2つの組織について、それぞれの特徴を見ていきましょう。

ISAとWSL

世界大会を主催している組織は、基本的に以下の2つです。

  • ISA(国際サーフィン連盟)
  • WSL(世界プロサーフィン連盟)

ISAはカリフォルニア州サンディエゴに本部を置き、世界のアマチュアサーファーを取りまとめています。
アマチュアサーファーを対象にした世界大会を開催しており、オリンピックの出場選手選考も担うスポーツ組織です。

一方のWSLは、カリフォルニア州サンタモニカに本部を置き、世界のプロサーファーを統括しています。
世界最高のサーファー、世界最高の波を理念に掲げ、世界各地のプロツアーを運営している組織です。

世界各地にWSLのオフィスがあり、サーフ界のネットワークを構築しています。

ISAが主催する世界選手権

ISAが主催している最大の大会が、ISAワールドサーフィンゲームスです。
1964年に第一回大会が開催された歴史ある世界選手権で、1から2年おきに世界各地で行われています。

サーフィンのワールドカップとも言われるビックイベントで、国別の世界ランキングと世界チャンピオンが決められます。
オリンピックの選考基準にも取り入れられている重要な大会です。

WSLが主催するWCT

一方、WSLは世界最高峰のサーフィン大会であるWCT(ワールドチャンピオンシップ)を主催しています。
選ばれたトップサーファーのみが参戦でき、一年を通した複数の試合の獲得ポイントにより、年間王者が決定します。

WCTへの参加資格は、下位大会のQS(予選シリーズ)で好成績を残すことです。
男子であればトップ10、女子であればトップ6に入ることで、次期WCTへの参加資格が得られます。

オリンピックのサーフィン競技

2020年東京オリンピックにて、初めてサーフィンが公開競技として採用されました。

ISAが管轄を行い、男女各20名がショートボード2種目でメダルを競います。
サーフィン界に新たな歴史を刻む注目の大会です。

サーフィン世界大会の採点基準

 Surfing world competition

ISAワールドサーフィンゲームスやWCTにおける採点は、どのような基準に従っているのでしょうか?
それぞれ細かな違いがあるとは言われていますが、基本的な採点基準は同じです。

ここではWSLの定める5つの採点基準について、ポイントを押さえます。

マニューバの難易度

マニューバとは、波上での動きのテクニックを総称した言い方です。
難易度の高いマニューバを行うことで、高得点に繋がります。

さらにクリティカルポジションと呼ばれる、波の崩れかかった難しい位置で成功させると得点も上がります。

メジャーマニューバの組み合わせ

メジャーマニューバとはボトムターンやカットバック等の定番マニューバです。
波に合った定番マニューバを行えているかどうかがポイントで、不適切なマニューバは高得点に繋がりません。

マニューバの種類の多さ

多様性に富んだマニューバを行えるかどうかも採点のポイントです。
複数のマニューバを行うためには、良い波を選んで乗ることが大切です。

革新的なマニューバの有無

ありきたりなマニューバではなく、最先端の革新的なマニューバを取り入れると高得点に繋がります。
ただしその分難易度も高く、リスキーな一面もあります。

スピード、パワー、フロー

各マニューバの速さと力強さ、マニューバ全体の流れが総合的に評価されます。
クリティカルポジションでマニューバを行い、バランスを崩さずにスムーズなライディングを行えるかが重要です。

サーフィンの採点方法

試合は2人から4人から成るヒートと呼ばれる舞台で行います。
ヒート内で選手が乗った波に対し、上の5つの要素に基づき5人のジャッジが評価を下します。

点数は0.1点から10点で、最高点と最低点を除く3名の平均点が正式な点数です。
選手1人あたり10本から12本の波に乗り、点数の高い2本の合計点を競います。

ライディングの優先権

原則として1つの波に乗れるのは1人と決まっており、その平等性を保つための優先権があります。
1対1のヒートの場合は所定のブイを先に回ったサーファーに、3人以上のヒートの場合は波のピークに最初に着いたサーファーに与えられる権利です。

優先権を持つサーファーは優先的に波に乗れ、そのサーファーの邪魔をしたと判断されるとペナルティーを受けます。
同じヒートで2度のペナルティーを受けると失格です。

サーフィンの採点基準まとめ

サーフィン世界大会の採点基準は一見複雑で難しく見えますが、基本的な5つの要素を押さえることで、大まかな理解が可能です。

また、2020年東京オリンピックでサーフィンが採用されたこともあり、より明確な採点基準を目指す動きも出ています。
観戦の際にはあまり難しく考えすぎず、ダイナミックで芸術的なライディングを楽しみたいですね。

タイトルとURLをコピーしました