【足技に注目】テコンドーはどんな格闘技?ルールや特徴を徹底解説

テコンドー松井優茄 スポーツ

空手や柔道のような格闘技の一つであり、足技を駆使して戦う「テコンドー」をご存じでしょうか?

日本ではまだそれほどメジャーではありませんが、とても面白く魅力的なスポーツです。
ルールや特徴に注目しながら、テコンドーについて説明していきます。

テコンドーはどんなスポーツ?

テコンドーは韓国発祥の格闘技で、半世紀以上の歴史があります。
韓国では国技にもなっており、人気スポーツの一つです。

その起源は日本の空手ですが、中国武術や朝鮮古武術も基礎に取り入れ、足技に特化していていることが特徴です。

テコンドーの大まかな分類

テコンドーは大別すると以下の二つに分けられます。

  1. キョルギ(組手)
  2. プムセ(型)

キョルギが対人の試合形式であるのに対し、プムセは型の美しさを競います。

世界的に多くの大会が開かれているのは、このうちキョルギの方です。
また、キョルギの中にも、WTF(世界テコンドー連盟)とITF(国際テコンドー連盟)という大きな二つの流派があり、それぞれスタイルが異なります。

前者は直接攻撃を当てるフルコンタクト、後者は軽く攻撃を当てるライトコンタクトで、防具の付け方にも違いがあります。

世界全体の競技人口が多いのはWTFの方で、オリンピックに採用されているのもWTFです。

他の格闘技同様、大会では男女ともに体重別の4階級に分けられます。
また、柔道のように有級者と有段者の階級制度があり、階級によって帯の色が異なります。

テコンドーの基本ルール

テコンドーの試合は、8メートルの八角形のマット上で行われます。

試合時間は2分かける3ラウンド制で、ラウンド間には1分のインターバルが設けられます。
勝敗はポイント制で決められ、多岐にわたる蹴り技の種類や攻撃を当てた部位によって、1点から5点のポイントが入ります。

基本的には蹴り技がメインですが、パンチによる胴部への攻撃は有効です。
攻撃が有効打か否かは、頭に装着した電子ヘッドギアと胴体の電子プロテクターにより電子的に判定されます。

この電子的な判定がテコンドーやフェンシングのフェアのところですね。

これが日本の剣道となると「有効打突は充実した気勢、適正な姿勢をもって、竹刀の打突部で打突部位を刃筋、 正しく打突し、残心あるものとする」という定義があり、審判の見方によって判定が覆る要素があり、本来はフェアなルールとは言えない部分があります。要するに完全な形でないと有効打にはならないところがあります。

例えばサッカーで例えると「泥臭く、体全体で押し込んだら点とは認めない」と言われるのと同じで、ちょっとおかしいですよね(笑)

でもこれはもともと剣道はスポーツではなく、【武道】だったためのルールなんです。

反則や延長戦について

体の背面と下段への攻撃は固く禁止されており、禁止部位に攻撃した場合は減点対象となります。

競技エリア外に出た場合や暴言を吐いた場合等も減点となり、10回反則がたまると相手とのポイント差に関わらず失格です。

また、攻撃によって相手が倒れた場合は、主審によるカウントが行われ、8カウントでKO勝ちとなります。
3ラウンドを終えて同点の場合は、1分間の延長戦が行われ、先に2ポイント取った選手の勝利です。

世界で開催されているテコンドーのメジャー大会

テコンドー 山田美諭

テコンドーの人気は世界中に広がり、アジアだけでなく欧米諸国にも広く浸透しています。
世界で開かれるテコンドーのメジャー大会には、どのようなものがあるのでしょうか?

WTF世界テコンドー選手権大会

メジャーなテコンドー大会の一つが、WTFによって開催される世界大会です。

2年に1度、夏季に開かれる世界最高峰の大会で、1973年のWTFの設立時、ソウルで第一回大会が行われました。
これまで中北米やヨーロッパ、アフリカ等で開催されたこともある、歴史のある大会です。

メダル獲得数首位の韓国以外にも、多くの国々がメダルを獲っており、テコンドーの世界的人気がうかがえます。
また、もう一つの大きな流派であるITFでも同様の世界大会が開催されており、毎回多くの国々が参加しています。

オリンピック大会

1988年のソウル大会、1992年のバルセロナ大会と2回続けて、テコンドーがオリンピックの公開競技に選ばれました。
その後、2000年のシドニー大会にて正式競技として採用されて以降は、毎年正式競技として実施されています。

WTFの世界大会と並び最高峰の大会であり、世界中から注目を浴びる重要な大会です。
同時開催されるパラリンピックにも注目が集まります。

WTF世界プムセ選手権

対人戦のキョルギではなく、型を競うプムセの世界選手権です。
大会としての歴史はまだ浅く、2006年にソウルで第一回大会が行われました。

初めは毎年開催されていましたが、現在は2年毎の開催です。
空手の形が2020年の東京オリンピックで採用された流れもあり、プムセでもオリンピックでの採用を目指しています。

その他のメジャー大会

上記の大会以外にも、アジア競技大会やアジア選手権等、発祥の地である韓国を中心に国際大会が開かれています。
また、パラリンピックと同じく、障害のある方々のためにパラテコンドーの世界大会も開催されています。

テコンドーまとめ

オリンピック正式競技にもなっているテコンドーは、世界で最も人気の格闘技の一つです。
テコンドーの見どころはやはり、多種多様な蹴り技の多さでしょう。

技巧的な前蹴りや横蹴りはもちろん、回し蹴りや後ろ回し蹴り等のアクロバティックな動きが目を引きます。
フルコンタクトの迫力、緊迫感を味わうと同時に、美しい蹴り技も楽しめる点こそ、テコンドーならではの魅力ですね。

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