筋トレで本当に痩せるのか?知っておくべきダイエットと筋トレとの関係性
ダイエットをするにあたり、「筋トレの前に食事制限や糖質制限!」と考える人が多いのではないでしょうか。
確かに食事内容を見直したり、糖質制限したりすることも必要です。
しかし食事制限だけで体重が減ったとしても、ダイエットに成功したとは言えません。
一時的に体重が減っただけで、すぐにリバウンドする可能性が高いからです。
リバウンドのしにくい、健康的な体を手に入れるためには、筋トレを取り入れることが大事。
このページではその理由を解説していきます。
やせるために必要なこととは?
まず太る仕組みについて、以下で簡単に説明します。
- 食べ物からエネルギーや糖質を摂取
- 日常生活や運動などでエネルギーが消費される
- 消費されるエネルギーが少ないと、余ったエネルギーが脂肪細胞に蓄積される
- それが繰り返されると、脂肪細胞が膨らんで体に余分な肉がつく
つまりやせるためには、消費するエネルギー量を増やすか、摂取するエネルギー量を減らさなければなりません。
消費するエネルギーを増やすためには、基礎代謝を高めることが重要。
基礎代謝は人間が消費するエネルギーの、約6割を占めるからです。
食事に関しては、急激にカロリーを減らしてしまうと、筋肉がつきにくくなるのでかえって逆効果。
そのためカロリーのことはあまり細かく考えずに、バランスのとれた食事を摂るように心掛けましょう。
基礎代謝を高めるためには筋トレが必須
基礎代謝は筋肉量と密接に関係しています。筋肉量が多い人ほど、基礎代謝が高いからです。
基礎代謝を高めるためには、筋トレをして筋肉量を増やすことが大事。
筋トレ中は脂肪燃焼の効果は期待できませんが、筋トレで筋肉を刺激することにより、筋トレが終わった後に基礎代謝がアップします。
これはマッチョな人でも、筋肉があまりついていない人でも同じです。
また通常、エネルギーが消費されるときは、糖と脂肪が様々な比率で使われます。
この比率は運動内容によって違います。
ダイエットのためには、消費される脂肪の比率を高めることが大切。
基礎代謝がアップすれば、脂肪燃焼率も上がるので、ダイエットの成果が出やすくなります。
筋トレで分泌されるホルモンにも注目
筋トレをするとダイエットにつながりやすくなるのには、筋トレを行うことで分泌されるホルモンも大きく関係しています。
どのようにしてホルモンが分泌されて、脂肪が分解されるのかを、以下にまとめました。
- 筋トレをすると交感神経が優位になる
- 副腎からノルアドレナリンが分泌される
- 体脂肪が分解される
- 下垂体から成長ホルモンが分泌される
- 体脂肪が分解される
特に注目して欲しいのが、成長ホルモン。
ノルアドレナリンよりも、脂肪分解作用が強力だからです。
成長ホルモンは、運動の強度に関係なく分泌されるので、低い負荷の筋トレでも、ダイエットの成果につながりやすくなります。
どんな筋トレをすれば良い?
筋トレで鍛えられる筋肉は、2種類あります。速筋繊維と遅筋繊維です。
それぞれの筋肉には、次のような特徴があります。
- 速筋繊維…早く収縮することが可能。鍛えることで筋肉を肥大化することができる。持久力がない
- 遅筋繊維…ゆっくりと収縮する。持久力がある
ダイエットのためには、脂肪を原料にして動く、遅筋繊維を意識して筋トレをすることが大事。
トレーニングの持久力も高まります。
また脂肪を分解しやすくするためには、低い負荷で筋トレをすることも重要。
運動の強度が高いと、糖質の分解率が高まり、強度が低いと、脂肪の燃焼率が高まります。
そのため15回ほどのトレーニングを、インターバルを挟みながら繰り返し行うのがおすすめです。
筋トレの後は有酸素運動がおすすめ
筋トレだけをするのではなく、筋トレの後に有酸素運動も行えば、より高い効果が期待できます。
筋トレをして成長ホルモンが分泌されると、血中に体脂肪が溶け出してきます。
有酸素運動には体脂肪を直接燃やす働きがあるため、血中に体脂肪が溶け出した状態で運動をすると、より体脂肪が燃焼されやすくなるのです。
筋肉博士と言われている、筋肉に詳しい大学院教授も、次のように述べています。
「60分間の有酸素運動を筋トレ後に行なうと、最初から有酸素運動を行なうよりも脂肪代謝が20%も上がります」
逆の順番でトレーニングをすると、このような結果が出ない可能性があります。
なぜなら有酸素運動をすると、成長ホルモンの分泌が抑えられてしまうからです。
成長ホルモンの分泌量が減れば、脂肪を分解する働きもあまり期待できなくなってしまいます。
ですので筋トレの後に有酸素運動をするという順番は、守るようにしましょう。
筋トレによるダイエットまとめ
筋トレをすると脂肪の分解や燃焼がされやすくなることがわかりましたね。
ノルアドレナリンや成長ホルモンが分泌されることで、脂肪が分解されやすくなります。
また基礎代謝も高まるため、体を休めているときの代謝量も、これまでとは変わってきます。
ただしハードな筋トレをするのは、おすすめできません。
ダイエットの成果を出すためには、脂肪の燃焼率がアップする、低い負荷の運動をゆっくりと行う必要があるからです。
そのためスクワットやクランチなどの筋トレを、繰り返し行うようにしましょう。
その後にウォーキングなどの有酸素運動を取り入れれば、ダイエットの効率がより高まります。
太ももを重点的に鍛えて引き締めるためのおすすめ筋トレ法
太ももの筋トレをすることで得られるメリットは、数多くあります。
例えば下半身全体が安定したり、基礎代謝量がアップしたり、むくみが解消しやすくなったりなどです。
なぜなら太もも全体の筋肉は、全身で最も大きい筋肉だからです。
しかし筋トレをするときは、筋肉をパーツごとに分けてトレーニングをすることが大切。
大腿四頭筋とハムストリング、内転筋群の3つのパーツを意識して、それぞれのパーツに効果的な筋トレを行いましょう。
道具がなくても行える、簡単な太ももの筋トレ法を紹介します。
大腿四頭筋を鍛えるのにおすすめの筋トレ
大腿四頭筋は、太ももの前面にある筋肉。
以下の4種類の筋肉をまとめて、大腿四頭筋と言います。
- 大腿直筋
- 内側広筋
- 外側広筋
- 中間広筋
これらの筋肉を合わせると、お尻の筋肉よりも大きな筋肉になります。
そのため大腿四頭筋の筋トレをすれば、基礎代謝量がアップするので、ダイエットに効果を表します。
より重点的に鍛えれば、下半身をたくましく見せることもできます。
まずは、ノーマルスクワットで、手軽に大腿四頭筋を鍛えましょう。
トレーニングの順番を、以下にまとめました。
- 足を肩幅ほどの広さに広げる
- つま先を少し外側に向ける
- 両手を前に伸ばす
- 息を吸いながらゆっくりと腰を下げる
- 太ももが床と並行になったらそのままの状態を少しキープする
- ゆっくりと元の体勢に戻る
腰を下げるときに、上半身が前に倒れすぎないようにしましょう。
20回を1セットとして、合計で3セット行ってください。
セットとセットの間に、30秒間の休憩を挟むと、より効果的です。
腹筋にも効果的なフロントブリッジ
フロントブリッジも、大腿四頭筋を鍛えるのにおすすめの筋トレ法です。
トレーニングの手順を、以下にまとめました。
- うつ伏せに寝る
- 両肘を立てて上半身を支える
- 両足を揃えたまま、つま先で床を押す(両肘とつま先で体全体を支えている状態)
- 体を真っ直ぐ伸ばす(床と並行になるように)
- そのままの状態を1分間キープ
- 元の体勢に戻る
体勢が辛いと頭が下がってしまいますが、顔は前を向いたままの状態で、1分間キープし続けるのがポイント。
呼吸を止めずに、ゆっくりと呼吸をしながら体勢をキープすることも大切です。
1回を1セットとして、3セット行うのが理想的。
ノーマルスクワットと同じように、間に30秒のインターバルを挟むようにしましょう。
大腿四頭筋だけでなく、腹筋を鍛えたり、体幹やバランス感覚を養ったりするのにも役立ちます。
ハムストリングにはサイクルがおすすめ
ハムストリングを鍛えるには、自転車をこぐような動きをするサイクルがおすすめです。
腹筋の筋トレにもなります。
以下の順番で、トレーニングを進めましょう。
- 仰向けに寝る
- 上半身を少し起こし、両足も少し浮かせる
- 左側の足を曲げてお腹にくっつけるようにする
- 右側の足は壁を蹴るようなイメージで伸ばす
- 両足でこれらの動きを繰り返す
自転車を早くこぐように、スムーズに足を動かすのがポイント。
またハムストリングにより刺激を与える場合は、つま先を伸ばさずに踵を突き出すようにするとより効果的です。
ですので壁を蹴り上げるように、足を反らせた状態で伸ばすのも重要なポイントです。
左右交互に20回行い、30秒の休憩を挟んで、さらに20回の筋トレを2回繰り返しましょう。
20回を1セットとして考え、合計で3セット行うのが理想的です。
アダクションで内転筋群を鍛えよう
太ももの内側は、日常生活の中では刺激されにくい部位です。
そのため、筋トレをして、意識的に鍛えることが大切。
太ももの内側の内転筋群を刺激するためには、アダクションという筋トレ法が効果的です。
ハードな動きではありませんが、正しくトレーニングを行うと、筋肉が燃えているような太ももが熱くなる感覚を体感できます。
トレーニングの手順は、以下の通りです。
- 横向きに寝そべる
- 右側の肘を立てて上半身を起こす
- 左足の膝を立てる
- 右足を伸ばしたままゆっくり上げる
- 右足を床につかないくらいの位置まで戻す
- 上記の動きを15回繰り返す
15回を1セットとして、3セット行いましょう。
片側の足のトレーニングが終わったら、逆の足も同じようにトレーニングしてください。
慣れてくると、動きが早くなりがちですが、内転筋群を意識しながら、ゆっくりと足を上げるのがポイントです。
太ももを引き締めて細くする筋トレまとめ
このようにパーツごとに分けて筋トレをすれば、太ももの筋肉をまんべんなく鍛えられます。
畳1畳分のスペースがあればトレーニングができる上に、寝ながら行うトレーニングも多いです。
そのためしばらく運動をしていなかった人も、気軽にチャレンジできるでしょう。
しかし何となく目標の回数をこなすのはNG。
筋肉を意識しながらトレーニングをしたほうが、筋肉への刺激が伝わりやすいからです。
そのため今はこの筋肉を鍛えているのだと、刺激を与えている筋肉を常に意識しながらトレーニングしましょう。
また深い呼吸を意識しながら筋トレをするのも、大切なポイントです。
ケガを防いだり、血流を良くしたりするために、必ずストレッチをしてから筋トレをはじめてくださいね。
女性が鍛えたい部位はどこ?女性が鍛えたいと思っている身体の引き締めたい部位TOP5
近年は男性だけでなく女性の間でも、体を鍛えることがブームになっており、いわゆる【筋トレ女子】も増えてきました。やはり美しいボディラインは男性の注目の的です。
ただし鍛え過ぎると、女性らしさが軽減してしまう場合もありますので、あまりにハードな筋トレを行うのは、おすすめできません。
適度な筋トレを行いながら、栄養管理なども一緒に行って、女性らしいしなやかな体を目指しましょう。
筋トレを始める前に、自分以外の女性は、どんな場所を引き締めたいと思っているのか、是非チェックしてみてください。
他の女性も自分と同じ悩みを持っていることがわかれば、トレーニングの励みになるはずです。
1位 おなか周り<ウエストを引き締めてくびれを作る>
鍛えたい部位の1位は、下腹やウェストなどのおなか周りです。
20代から50代の女性731名に行ったインターネット調査でも、下腹とウェストは1位と3位に入っています。
確かに女性にとって、引き締まったおなかとくびれたウエストは、永遠の憧れですよね。特にウエストがくびれているとボディラインにメリハリがつき、女性らしさがアップします。
しかし、おなか周りは、洋服で隠せるため、油断しやすい部位でもあります。そのため気づかないうちに、寸胴型のおなかになっていることも少なくありません。
ですので多くの女性が、痩せたい!鍛えたい!と願っているのです。
筋トレをするときは腹直筋や腹斜筋を意識しながら筋トレをするのがおすすめ。そこで一般的な腹筋ではなく次に紹介する筋トレを行ってみましょう!
クランチ
みぞおちに意識を持っていき、胸から頭にかけてを上げるイメージ。よくある腹筋トレーニングように起き上がる必要はありません。あくまでも画像Bくらいの位置まで上げれば大丈夫です。
ツイストクランチ
上半身を最後まで起こしきらないのが特徴。肘と膝を近づけるように。
呼吸をしながら、ゆっくりとした動きを心掛けましょう。
2位 太もも<美脚を目指したい>
体重が増えると最初に太ももが太くなる人も多いでしょう。
また重力の関係で、年を重ねれば重ねるほど、肉がたるみやすくなります。
上記のインターネット調査でも、太ももは、痩せたい部位の2位にランクインしています。それだけ多くの女性が、太ももを引き締めたいと考えているということです。
特に太ももの内側のたるみや、裏側のセルライトに悩んでいる女性が多いです。
ですので筋トレをする際は、次のような、内側広筋やハムストリングを刺激する筋トレを行うと良いでしょう。
アダクション
上の画像のように右ひじで支え、上体を起こします。左ひざを立てて、右足を上に上げ、ゆっくりと下します。
下す時も床まで下ろさずに、床ギリギリで止めて、また上げるのがポイントです。
サイクル
体全体で下半身の筋肉が占める割合は7割以上。
そのため特に筋肉が大きい太ももやお尻を鍛えれば、代謝がアップするので、全身のダイエットにも繋がりやすくなります。
ツイストクランチと似てますが、サイクルでは、足の前に壁があると想定して、その壁を押し戻すイメージで、足を強く伸ばします。ツイストクランチでは体をひねることに重点を置き、足の動きは自然に任せますが、サイクルでは逆に足を強く出すことに意識します。
この時つま先を伸ばさずに、かかとで押し込むようにすると、より負荷がかかります。
3位 お尻<美しいヒップライン>
太ももと同様にお尻もまた脂肪がつきやすく、年齢とともに垂れ下がりやすい部位です。ですので年齢が上がるほど、悩みが深刻になる傾向にあります。
お尻と太ももの境目がなくなる女性も多いでしょう。
そうすると、ファッションが決まらなくなる他、実年齢よりも老けて見えてしまいます。
以下のような筋トレで、プリンとした弾力のあるお尻を手に入れましょう。
ヒップリフト
床に付けた状態から、上の画像のように腰を上に押し上げます。
大殿筋を刺激するヒップリフトは特におすすめです。
スクワット
ライイングヒップアダクション
アダクションと似ていますが、ライイングヒップアダクションでは、上げる足が反対になります。
4位 二の腕
二の腕の内側も年を重ねるごとに、脂肪がつきやすくなる部位。ただし若くても、姿勢が悪いと、脂肪がつきやすくなります。それはリンパの流れが滞るからです。
二の腕の内側に脂肪がつくと、腕を振ったときなどに、振袖のようにブルブルと揺れてしまいます。
ですので上腕三頭筋を中心に、筋トレを行いましょう。
上腕三頭筋が引き締まると、上半身全体が引き締まって見えるというメリットもありますよ。
フレンチプレス
ダンベルや水を入れたペットボトルで体の後方で上下させます。
キックバック
椅子の上に、右手と右膝をのせて固定します。
左手にペットボトルを縦にして握って体の真横でヒジを90°に曲げて、脇を締めます
肘の位置を固定したまま肘を伸ばし、肩から手を一直線に伸ばします。
1セットを20回行うと良いでしょう。左右をを入れ替えて、反対側も行って下さい。
ペットボトルを使う場合は、軽い負荷から始めて少しずつ水の量を増やして、負荷を重くしていきましょう。
5位 ふくらはぎ
鍛えたい部位の優先順位は低いですが、メリハリのある女性らしいふくらはぎを手に入れたいと思っている女性は少なくありません。
むくみやすい部位なので、朝と夜では、ふくらはぎのサイズが変わっていることも多いです。
そのままの状態を放置すると、どんどんサイズアップしてしまいます。ですので、筋トレと一緒にマッサージも取り入れながら、理想のふくらはぎを手に入れましょう。
筋トレでは、次のメニューを取り入れるのがおすすめです。
スタンディングカーフレイズ
普通に立った状態から、かかとを上げ下げします。
画像のように台を使う場合には、踵を下げる時に、台よりも下に下げて負荷をかけます。
ドンキーカーフレイズ
スタンディングカーフレイズに慣れてきたら、よりふくらはぎに負荷がかけられる、ドンキーカーフレイズにチャレンジしてみましょう。
ふくらはぎは、第二の心臓と言われているので、ふくらはぎの筋トレは、冷えやむくみの改善にも役立ちます。
体を90度に曲げた状態で、カーフレイズをします。画像のように人を乗せたり重りを乗せたりする場合も多いですが、これは男性用の鍛え方ですので、女性は姿勢だけを真似すればいいかと思います。
女性の鍛えたい部位まとめ
女性の多くが鍛えたいと思っているのが、下腹やウェストなどのおなか周り。
下半身の脂肪に悩んでいる女性が多いこともわかりました。
何もしないと、より脂肪がつきやすくなったり、垂れ下がったりするので、筋トレでたるんだ肉をキュッと引き締めましょう。
今回紹介したメニューは、10回~15回を1セットとして、3セットほど行うのが理想的。
ふくらはぎの筋トレは、50回を1セットとして、3セット行いましょう。
いずれの筋トレでも、30秒ほどのインターバルを取るようにしてください。
自分だけでなく、同じ悩みを持っている女性は他にもいるので、みんなで一緒に頑張っているつもりで、筋トレを継続させてくださいね。