福利厚生がしっかりしている企業へのイメージは非常に良いものです。
人によっては福利厚生のレベルで入社する企業を決める方がいるほどです。
しかし、福利厚生を充実させることは、良い社員を集められるだけでなく、節税対策にもつながります。
以上のような福利厚生について解説していきます。
頻度の高い福利厚生
多くの企業が採用している福利厚生の中で、最も頻度の高い3つをご紹介します。
日々関係してくる福利厚生であるため、社員が非常に喜ぶタイプであり、さらに節税効果も高いものです。
上記の福利厚生は、日々の生活に大きく関係してくるため、社員からも要望の高いものになります。
通勤手当
通勤手当は、経費になると感じておられる方も多いようですが、実は福利厚生に含まれます。
企業が福利厚生として通勤手当を支給するのであれば、税金の対象とはならないので、社員の所得税額が増えることはありません。
(※社会保険の対象にはなります。)
福利厚生として導入していない企業では、旅費交通費として計上しているため、通勤手当が所得に含まれてしまいます。
通勤手当を福利厚生とする場合、以下のような限度額のルールがあります。
長距離通勤をしている社員であれば、通勤手当が福利厚生で支払われるなら助かるでしょう。
住宅補助
社員の住宅費の一部を負担する住宅手当は、福利厚生ではなく給与に含まれるため、所得税の対象になります。
しかし会社が社宅を所有している場合、会社が一部負担している住宅補助の金額は福利厚生となります。
家賃の負担がかなり軽減される社宅制度は、社員からの評判も良く、企業の側も福利厚生費として処理できるためメリットが大きいものです。
制服や身の回り品
以下の規程に適っていれば、会社の支給する制服や身の回り品は福利厚生費となります。
この条件に適っていれば、制服や身の回り品は単なる支給品ではなく、福利厚生費として処理できるようになります。
しかし社会通念的に制服の価値を大きく上回るようなブランド品になると、福利厚生費の対象から外れるので注意しましょう。
社員に喜ばれる見落とされがちな福利厚生
普段はあまり意識していないものの、社員にとってプラスになる税金がかからない以下のような福利厚生があります。
上記の2つの福利厚生費について紹介します。
慶弔見舞金
慶弔見舞金とは、従業員やその親族の慶弔や禍福に関して支給される費用のことです。
企業が慶弔見舞金制度を利用している場合、出産や結婚、葬儀が行われる時には、会社から慶弔費が支給されます。
そのほかには被災した時や、天災によって負傷した時には見舞金が支給されます。
これも福利厚生費となるため、企業として全額損金として計上することができ、社員は手厚い保障から安心感を得られます。
レクリエーション
社員が望んでいるような、社員旅行などのレクリエーションを会社が計画するなら、仕事へのモチベーションを上げることができるでしょう。
以下の条件に適っている場合、こうした費用を福利厚生費として計上することができます。
社員旅行やレクリエーションが、社員の願いを反映するものであれば、大きな効果を期待できる可能性があります。
加えて社員旅行やレクリエーション費用を福利厚生費として、損金として全額計上できるのは、企業にとっても大きな節税メリットです。
年に数回ある福利厚生
企業にとって、社員の健康を守ることや働きやすい環境を作ることは非常に重要なことです。
こうした面で利用できる福利厚生があります。
上記の2つの福利厚生は、社員からの評判が非常に高いものになるため、企業は導入を検討することもできるでしょう。
健康診断費用
サラリーマンの方の多くは、健康診断費や人間ドックの費用を企業が負担してくれる事を期待しています。
実際、ほとんどの企業がこの制度を利用しており、従業員にとって企業を選ぶ際の重要な福利厚生となっているでしょう。
忘年会や新年会
毎年、忘年会や新年会を開催している企業は、福利厚生制度を利用することを検討できるでしょう。
以下の条件に適っているなら、この制度を利用することができます。
会社の主催している忘年会や新年会の多くは、上記の条件に適っていることが多いため、制度の利用を検討するのも良い方法です。
会社の福利厚生費まとめ
企業が福利厚生制度を積極的に利用すると、社員は会社に守られているという意識を持ち、仕事に邁進することができます。
企業側としても、福利厚生であれば全額損金として計上できるようになるため節税対策としても有効な手段です。
とはいえ、制度を利用するなら相当額の支出になるため、必要性と金額について慎重に考慮する必要があります。