フランスのニースの街は意外と小さく、見どころもそれほど多くないため、ニース観光の後は近郊都市を訪れるのがいいと思います。
世間一般に人気があるのはモナコですが、これはベタな選択で行った人の感想は「あ、こんなものか」という場合がほとんどです。「とりあえず有名だから行かないと」というレベルを脱しません。
実際にハーバーも街並みや旧市街もニースに似ていますので、時間がない場合はちょっと変わった場所へ行くのがおすすめです。またモナコはニースよりも物価が高いのが難点ですね。
同様に「カンヌなんて何にもない」というのも、行ったことがある人からよく聞く感想ですよね。
それならば【ロスチャイルド家の別荘】の方がみんな良かったと言いますし、【エズ村】なんかもいいと思います。しかしエズ村に行くなら、さらに足をのばして【サンポールドヴァンス】へ行く方がもっと良い旅になるでしょう。
「みんなが行くから」という日本人的発想は置いておいて、やはり同じような観光をするよりもちょっと冒険した方が思い出にも残ります。
ニース市内からサンポールドヴァンスへはまずトラムに乗る
ニース市内からですと、まずはトラム2号線のジャン・メドゥサン通り駅から空港方面に向かいます。
駅は上の写真の【T2】(トラム2号線)という標識がありますので、この交差点から数十メートル先に地下に降りる階段(エスカレーター)があり、そこが駅になっています。
この写真は海側を背にしたジャン・メドゥサン通りです。右側に見えるのがニースエトワール・ショッピングセンターです。
トラム2号線の料金は1.5ユーロです。まずはトラムに乗って空港のちょっと手前に位置する【PARC PHOENIX】駅まで行きましょう。
PARK PHOENIX駅を降りると、すぐそばにバスの停留所がありますので、そこで400番のVENCE行きのバスに乗ります。
バスの場合は運転手に直接現金で支払います。5ユーロくらいのお札でしたら、おつりもくれます。
▲PARC PHOENIXからの時刻表です。
ST Paulがサンポールドヴァンスで、だいたい50分~1時間くらいのバス旅になります。
途中は山道ですが、小さな町も抜けていき、本来のフランス人の暮らしも垣間見ることが出来ます。
サンポールドヴァンスの入り口に着きました。
バス停から進行方向にちょっと上り、右に曲がるとお城の入り口に行けます。
ここで降りる人は、ほぼ全員がサンポールドヴァンスに行く人達ですので、その流れに沿っていけば大丈夫です。
要塞なので高い城壁がそびえ立っています。
フランスの国旗と入り口が見えました。
入り口はトンネルになっています。横には全体の地図があります。
サンポールドヴァンスの全体地図です。左側が入口になっています。
石畳の道と石造りの建物がいい雰囲気の町ですね。
ここは芸術家の町でもあり、たくさんのアトリエがあります。
ここは観光地ですので、実際に作品を買う人がいるのかは分かりませんが、たくさんの芸術家のお店がありました。
あんまり中に入ってみる人はいない感じです。でもいい作品がたくさんあるようですね。
観光客はとても多いです。結構人気があるのですね。
サンポールドヴァンスの中は結構道が入り組んでおり、迷路のようです。
入り口から反対側の入り口までは数百メートルで、意外とすぐに着いてしまいます。しかし道がたくさん枝分かれしているため、全部の道を通るのに、行ったり来たりするようです。さすがは要塞。
▼写真だと分かりづらいですが、犬のような狸のような大きなふわふわ猫がお店に入って行きました。
どこも絵になる光景でカメラが止まりません。
▼左下の噴水が歴史的に有名だそうです。ごく普通の古い噴水にしか見えませんが。そしてここからがクライマックス!
右下の注意書きには、【自己責任でお願いします】と書かれています。その先にあるものは???
サンポールドヴァンスの最大の見どころ
サンポールドヴァンスで最もおすすめするスポットはズバリ!城壁歩きです。
一番奥から右に回るところに、城壁の上を歩ける絶景ポイント満載の小道があるのです。
その子道は城壁沿いを歩けるようになっています。
この細いのが城壁の上にあります。結構高い位置(5m以上)にあります。通路幅は1mかもっと狭いくらいです。
かなりスリリングで怖いですね。手すりも何もないので。
反対側から見るとこんな感じですが、写真よりももっと圧倒的に恐ろしいです。
城壁の上からは絶景が見渡せます。なんとコートダジュールの海外まで見えます。
是非晴れた日に行ってください。
かなり怖いのですが、面白いので4往復はしましたね(笑)もちろん無料です。
▼身を乗り出して取りました。かなりの高さです。
途中に先の見えない階段があります。
恐る恐る近づきます。
ついに来ました。
とにかく柵がないですし、幅も1mもない通路で、ビクビクです。さらに反対側から人がどんどん来て、すれ違うのがまた恐ろしい!
こちらが終点なのか?反対側が終点なのか分かりませんが、ここら辺は高さもないので、問題ありません。
最大でこれの3倍の高さはあります。まさに「自己責任で行け!」ですね。
ようやく出口に帰って来ました。行き通ったトンネルです。
ここを抜ければ、元の場所に戻れます。これでサンポールドヴァンスは終わりですね。
所要時間ですが、あんまりゆっくりと見るお店もなく、アトリエの作品に興味がない限り、ぐるぐる城内を周って城壁歩きを数回楽しめばそれで終わりな感じです。
だいたい1時間~長くても1時間半あれば全て見終わるかと思います。
とにかく城壁歩きだけは、本当に絶叫アクティビティですので、これをやるだけでも来る価値はあります。もちろん街並みも中世に迷いこんだような雰囲気満載で、素晴らしいですね。
「エズ村よりサンポールドヴァンスの方が好き」という方が多いのもうなづけます!
サンポールドヴァンスからヴァンスへ
元のバス道路まで戻ってきました。これからさっきバス停に行って、この先の終点のヴァンスに向かいます。
バスは同じく400番です。
▼この時刻表は、ヴァンスからニースに帰る時の時刻表です。予め帰りのバスの時刻を調べて行くと効率的ですね。
ヴァンス行の400番のバスはこんな感じです。
ヴァンスの観光案内所
バス停を降りるとそこはロータリーになっています。
その前の道を右にずっと10分くらい歩くと、赤丸で囲まれている旧市街に行けます。
観光案内所は、旧市街の1ブロック手前を右に曲がると奥にあります。
右の黄色い建物が観光案内所です。
看板には「Offices de Tourisme de France」と書かれていますね。ツーリスト・インフォメーションですから、英語表記でもいいと思いますが(笑)
普通のオフィスのような感じで入りにくかったのですが、中に入って「ここは観光案内所ですか?」と聞いたら、「そうだ」とういことなので、ヴァンスの地図だけをもらって出ました。
ヴァンスの町の全体図です。左側に見える円がバスの停留所のあるロータリーです。右の大きな円の中の町が旧市街ですね。
旧市街も要塞のようで、入り口はトンネルになっています。
真ん中をぐるりと囲むようにお店が立ち並んでいます。
規模はとても小さく、観光客もあまりいません。
この写真の奥の方が展望台のような感じになっています。
ヴァンスからの風景ですが、サンポールドヴァンスに比べて、スケールで劣ります。
とくに見どころもないので、早めに帰る事にしました。
既にお昼なので旧市街の入口にあるイタリアンに入りました。
食べ物は15ユーロ前後で、飲み物も3.8ユーロ。まあ普通の価格帯ですが、一品としは日本に比べて全然高いです。
こんな感じのお店です。海外の田舎のレストラン感が満載ですね。
カルボナーラを食べてみましたが、格別美味しい訳ではありません。
ピザも美味しく見えますが、まあ普通のピザですね。やはり日本の方が美味しいと思います。
特に面白くもなかったので、早めの撤退を決めました。
はっきり言ってサンポールドヴァンスは面白いですが、ヴァンスは単なる田舎町でスケールも小さいので、時間に余裕がない場合はスルーした方がいいでしょう。
帰りのバスからサンポールドヴァンスが見えます。
バスの中はこんな感じです。降りる時にはボタンを押しましょう。ヴァンスからは一旦行きと同じようにPARC PHOENIXまで行き、トラムに乗り換えます。
PARC PHOENIXまでは1.5ユーロ。トラムへの乗り換え時に、また1.5ユーロを支払います。
ニースに帰ってきました。どこか懐かしい感じがします。
ニースはそれほど大きくはありませんが、サンポールドヴァンスから帰ってくると、活気も感じられます。
有名なニース、マセナ広場の噴水です。
ショートトリップから帰るととてもニースの街並みが懐かしく感じられますね。