数年前にドラマの題材にもなった水球ですが、意外とルールを知らない人は多くいるのではないでしょうか?
また水球を観戦していて、すぐに笛がなって中断したりペナルティーがやたら多いと感じる場合もあるはずです。
水球はルールが難しかったり、ファールの種類が多いので分かりにくい声もよく聞きます。
ただし基本的なルールや反則の種類を知って観戦すれば、より水球の楽しさが見えてくるはずです。
近年ではオリンピックの正式種目にもなったので、ここで水球のやり方を知っておくと良いでしょう。
水の中のハンドボールとも言われている競技
手でボールをパスしあって相手側が守るゴールに入れるため、水中のハンドボールとも言われている競技ですが、簡単に言えばその通りです。
男女共に行うスポーツで実際は泳ぎながらの競技になるので、ハンドボールよりもハードで水中の格闘技という呼ばれ方をすることもあります。
また体のほとんどが水中にあり、中ではつかんだり蹴るといった行為が発生してしまいます。
発祥地はイギリスで、時にはフットボールもありましたがいくつかのルール改正を経て今の状態に落ち着きました。
日本に伝わったのは明治時代と言われており、オリンピックに出場したのは昭和に入ってからです。
水球の基本ルール
水球の試合運びの流れを簡単に説明します。
基本ルール
水球は7人対7人で戦うスポーツで内1人はゴールキーパーです。
水中で行う競技なので、ユニフォームがなくチームの判別はキャップの色で判別しましょう。
ゴールキーパー以外はボールの扱いはすべて片手で行う、というルールがあります。
試合時間は8分×4ピリオドで、1ピリオドが終了したら2分間のインターバル、そして2ピリオド終了後5分のハーフタイムがあります。
4ピリオドが終了してもまだ同点の場合は3分間×2ピリオドが行われます。
試合開始はセンターラインに置いてあるボールを、ゴールラインから取ったチームが先に攻撃権を得ます。
攻撃時間について
水球は攻撃時間というルールがあるため、サッカーのように長くパス回しができません。
攻撃時間は30秒と決まっていて、その間にファールやボールを取られると30秒はリセットされます。
またタイムアウトは1ピリオドにつき2回のみで、タイムアウトを取った監督のチームのみが指示を出すことができます。
水球のファール(ファウル)について
水球のファールは細かいのですが、まずは2種類あることを覚えておくと分かりやすいでしょう。
- オーディナリーファール
- パーソナルファール
この2つの違いはオーディナリーファールは軽めのファール、パーソナルは重めのファールです。
オーディナリーファールを取られた場合、相手側にフリースローの権利が与えられます。
★攻撃側のオーディナリーファール
★攻撃チームが30秒以内にシュートできない
★両手でボールを触った
★握りこぶしでボールを触った
★水中にボールを沈めた
★相手選手の上を泳ぐ
★相手選手を押す
★オフサイド
など
★防御側のオーディナリーファール
★ボールを持っていない選手の妨害
★ボールを持っていない選手を押す
★相手選手の上を泳ぐ
このように攻撃側に圧倒的にファール(ファウル)が多いのが特徴です。
一方パーソナルファールの場合は一定時間退場となり、試合に参加できません。
以下のような内容はパーソナルファールになります。
★ボールを持っていない相手をわざと沈めたり引っ張る
★ゴールスロー、フリースロー、コーナースローの妨害
★ゴールラインに触れる
★ゴールを沈める
★勝手にプールを出る
代表的なものは上記ですが、わざと妨害したと判断された時です。
スピード感あふれる試合展開が見どころ
水球は攻撃時間が30秒と短く、かわるがわる攻撃側がチェンジします。
またボールのスピードも速いため、早い展開で試合が進むのが最大の特徴です。
トップ選手のボールを片手で扱うやり方、華麗なボールさばきは目を見張るものがあるでしょう。
さらに選手は水底に足を付けることなく高く飛んでボールをシュートします。
シュート時の迫力は水球観戦の中でも一番の見どころでしょう。
ファールをしたチームが退水している間の攻撃陣の攻撃の仕掛け方についても見逃さないようにしたいですね。
まとめ
日本人は海外の選手よりも平均身長が小さく体格差も大きいため、正面から戦っても勝ちめがないと言われています。
ただし日本人が得意とするのはパスラインディフェンスからのカウンター攻撃にあります。
水球のディフェンスはゴール前を厚く守りますが、日本はそれよりもパスカットを狙ってカウンター攻撃をしかける戦略も行っています。
相手に抜かされないためのスタミナや、一か八かの勝負が大きな見どころでしょう。
ファール(ファウル)をすべて覚えるとなると、かなり細かいため大変です。
そこよりも笛が鳴れば何かのファールがあったということと、攻撃時間と大まかな試合展開が分かっていれば問題なく水球を楽しめるでしょう。