2020年東京オリンピックにも採用された3×3バスケットボールをご存じでしょうか?
5人制バスケットボールとは違う独自のルールが設けられたスポーツです。
3×3バスケットボールのルールについて、5人制との比較も交えながら見どころやルールを見ていきましょう。
3×3バスケットボールとは?
3×3とは3人制バスケットボールのことで、国際バスケットボール連盟によって推奨されている正式な競技種目です。
コートの半分を使って5人制バスケのルールで行う3on3とは違い、3×3では独自のルールが適用されています。
団体競技である5人制バスケに対し、個人競技的な側面が強いのが特徴です。
3×3バスケの試合の流れ
3×3バスケの試合は、1チーム4名以内でチームを編成し、横15メートル×縦11メートルのコートで行われます。
横の長さは5人制バスケと同じですが、縦は5人制の半分である14メートルよりもさらに短いです。
5人制のジャンプトスではなく、コイントスによってゲームが開始され、勝者が攻守を選びます。
試合時間は10分で、21ポイント先取制です。
10分が経っていなくても、21ポイント以上取った時点で勝利となります。
試合終了時点で同点の場合は、2ポイント先取の延長戦が行われます。
シュートポイントについて
5人制バスケの3ポイントラインは、3×3バスケではアークと呼ばれ、2ポイントラインになります。
アークの内側からのシュートが入れば1ポイント、外側からのシュートが入れば2ポイントです。
また、フリースローによる得点は1ポイントで、5人制バスケの場合と同じです。
5人制バスケットボールとの相違点
上記のように、3×3と5人制バスケでは試合時間やコートの広さ、シュートポイントが主に違います。
しかし、それ以外にも細かいルールの違いがあるので、以下に比較していきます。
ボールサイズと重量の違い
5人制バスケにおいては、中学生以上の男子が7号球、女子は6号球を用います。
一方3×3で使われるボールは、大きさが6号球、重さが7号球である専用のボールを用います。
ショットクロックの違い
ボールを保持してからシュートを打つまでの制限時間をショットクロックと言います。
5人制バスケのショットクロックは24秒ですが、3×3ではその半分の12秒です。
シュートを打つまでの時間が短い分、スピーディーな試合展開となります。
ボールがコート外に出た場合
ボールがコート外に出た場合、5人制ではエンドラインまたはサイドラインからのスローインを行います。
一方3×3では、守備側の選手が攻撃側の選手にボールをパスすることで試合が再開します。
これはチェックボールと呼ばれ、コイントス後の試合開始時にも行われます。
ファウルによるペナルティ
5人制バスケではファウルが5回累積すると退場となりますが、3×3では個人ファウルの累積制限はありません。
また、チームファウルについても、フリースローが与えられる累積回数が異なります。
さらに、3×3の場合は10回目以降のチームファウルで、攻撃権も同時に相手に与えられます。
タイムアウトの回数
5人制バスケでのタイムアウトは60秒で、前半に2回、後半に3回まで取ることができます。
一方、3×3バスケのタイムアウトは30秒で、1チームにつき1試合1度までです。
選手交代時の申告
選手交代を行う際、5人制バスケでは交代要員自らスコアラーに申告しなければいけません。
3×3では交代時の申告が不要で、チェックボールを行う前に自由に交代が行えます。
3×3バスケのメジャーな世界大会
3×3はまだ競技としての歴史が浅く、世界大会についてもまだ広くは知られていません。
どのような大会やツアーが開かれているのでしょうか?
FIBA3×3ワールドカップ
FIBA(国際バスケットボール連盟)により、2012年アテネにて第1回大会が開催されました。
当初はFIBA3×3世界選手権と呼ばれていましたが、2017年以降名称を変更しています。
現在は1年に1度のペースで開かれており、世界最高峰の大会の1つです。
FIBA3×3ワールドツアー
FIBAによって開催される、ツアー形式の国際大会です。
ワールドカップと同じ2012年に1回目のツアーが行われました。
世界各地で開かれるツアーマスターズ7大会で上位に入ったチームが、世界一のクラブチームを決めるツアーファイナルズに参加できます。
3×3バスケにおける世界最高レベルのツアーです。
オリンピック大会
FIBAによりオリンピックでの正式種目入りが目指されていた3×3バスケは、2020年東京オリンピックにて、晴れて正式種目となりました。
初のオリンピック採用ということで、新競技としての注目が集まっています。
3×3バスケットボールまとめ
5人制バスケに比べるとまだまだ認知度の低い3×3バスケットボールですが、現在急速なペースで成長を遂げており、見どころも多々あります。
オリンピックの正式種目にも採用され、今後の飛躍が期待される新スポーツです。
独自ルールによるスピーディーな試合展開等、5人制とは違った魅力を持っています。
試合時間が短く非常にコンパクトなので、気軽に観戦できることもポイントですね。