新築で家を建てる時や「そろそろ家をリフォームするか」という時期にトイレ選びが結構重要になってきます。
トイレと聞くと、「リフォーム工事は必要なの?」と思うかもしれません。
私も「トイレにリフォームはあんまり必要じゃないのでは?」とずっと思っていました。
これは年代的な要素もあるかもしれません。
昔はウォシュレットやウォームレットがなかった時代ですので、トイレが水漏れしたり壊れるということはまず考えられませんでした。
あったとしてもタンクのレバーが緩くなったとか、レバーの紐(チェーン)が切れてレバーが効かなくなったくらいでしょうか。
トイレというとまず便器が思い浮かびますので、あの陶器でできたトイレが壊れることは考えも付きませんでした。
現代はトレイも壊れる時代です
しかし時代は変わり、トイレにウォシュレットやウォームレットは当たり前です。
そしてこの当たり前の機能が定期的に壊れる電気式ですので、つまりトイレはもはや電化製品なんですね。
だからトイレは故障しますし、壊れます。だから定期的なリフォーム工事による交換が必要になってくるのですね。
家電製品の寿命はだいたい10年くらいに設定されています。
家電メーカーも10年というスパンを、一つの買い替えの時期と想定しています。
トイレを流す時、昔はレバーを踏んだりしていました。物理的に頑丈であったため、壊れる要素はありません。
しかし、現代はウォシュレット。
レバーを引く場合もあれば、壁などについているボタンで、洗浄する製品もあります。
つまり、毎日、一人暮らしでも5-6回は使いますし、家族4人の場合、20回以上洗浄したり、ウォシュレットを使用したりするわけです。
これが電気式の家電製品ですから、そりゃ壊れますよね。
平均的に、ウォシュレットの交換時期は、他の家電製品と同じく10年だそうです。
もちろん製品には当たりはずれがありますので、7-8年で壊れるケースもあるそうです。(TOTOの人に聞きましたので、間違いないです)
ウォシュレットが故障の原因となる(水漏れも)
上で書いた通り、トイレはまずウォシュレットが故障するようです。
ウォシュレットの故障には、ボタン操作ができなくなる電化製品としての故障に加え、水漏れも多く発生するようです。
ウォシュレットは、水を通してノズルまで運びますので、内部に故障が発生すると、外部に水漏れが起きるんですね。
だから水漏れと聞くと、陶器部分の外的破損かと思ってしまいますが、実はウォシュレットが水漏れの原因という場合が多いそうです。
TOTOのネオレストSD2が水漏れした
私の家は2003年に新築しました。今年で16年ですね。確かに一昨年あたりからエアコンが壊れたり、玄関ドアやキッチンにも不具合が起きたり、いろいろとありました。
そして先日ついにトイレに水漏れが発生したのです。
TOTOのタンクレス式トイレ、ネオレストSD2というトイレです。
当時はまだタンク式が主流でしたが、タンクレス・トイレですと、タンクがない分スペースも広くなりますし、どこか最新的なイメージに惹かれて、お値段は高かったのですが、タンクレスを採用しました。
SD1も同じように水漏れするみたいです。要するにTOTOに限らずタンクレス全般の問題と言えます。
ネオレストSD2のバルブユニットが壊れる話
このタンクレス・トイレは、10年くらいするとかなりの確率で水漏れが発生するようです。
やはりウォシュレットが電化製品ですので、その部品(バルブユニット)が摩耗するいというか、劣化して水漏れになるようです。
故障場所は決まっています。それは向かって左奥。そこから水漏れが起きます。
ネオレストSD2の向かって左側、蓋の下あたりに上記画像のような部品が埋め込まれています。これがバルブユニットで、10年で交換が基本のようです。
そんなこと水漏れして初めて知りました。
バルブユニットから水漏れすることによって、左奥の床が水たまりになりますので、すぐに分かります。
バルブユニットの在庫がなければ全取り換えが必要になる
ネットで検索すると、バルブユニットの故障で水漏れするケースが多数報告されています。
最初はクラシアンとか水周りの専門業者に頼もうかと思いましたが、結構高いようです。15000円~20000円もするようです。
しかしTOTOの修理受付に電話をすると、なんと13000円くらいで直るそうです。(出張費込です)それなら水回りの修理屋さんにお願いする理由はありません。
しかもバルブユニットが原因なら、パッキンとかの問題ではないので、普通の業者さんには直せません。
よって、TOTOの修理受付センターに修理を依頼することにしました。
古い機種で結局バルブユニットの在庫がなかった
しかし2003年モデルであったため、部品の製造が終了しており、結局バルブユニットが原因でしたが、交換ができませんでした。
そうなると修理することができないため、トイレを丸ごと交換しなければなりません。
これっていかがなものですか?
電化製品の一部の部品が故障しただけで、便器も含めて全部の交換が必要になるなんて。
これには訳がありました。それがタンクレスの一番の問題点です。
タンクレスは便座を交換できない
TOTOの人に聞きました。
バルブユニットの在庫がない場合、一般的なタンク式トイレの場合は、便座のウォシュレットを交換すればいいそうです。ホームセンターでも2万円くらいから販売しています。
便器は壊れませんので、上の便座だけ交換すれば、元通り使えます。
しかし、タンクレスタイプは、いわゆる一体型のトイレというイメージなので、便座だけの交換ができないそうです。
つまり、本来なら2-3万円で済むところを、何十万かかるということになります。「は?」ですよね。
これがタンクレス式トイレの一番の盲点だったのです。
他にもあるタンクレス式トイレのデメリット
これは近くの水道工事で断水になった時に思ったことです。
タンク式は、水が蓄えられていますので、断水でも水を流すことができます。水がなくなれば、他から追加すればずっと使えます。これがアナログのいいところですね。
しかしタンクレストイレは、水道直結のため、断水時は一切使用できません。
つまり緊急の時に全く役に立たないのです。
さらにタンクレスは手洗いを別に設けなければいけないので、水道工事も複雑で費用も余分にかかります。
新築もリフォームも、トイレはタンク式の一択
特に新築時は、見た目を気にしたり、新しいものに目がいったり、イメージだけの盛り上がりで、値段が高くても多機能式を選んだりしてしまいがちですね。
また業者も高いものを売りたいので、最新式や多機能式を勧めてくるものです。
しかし物を選ぶ時には、メンテナンスのこともよく考える必要があります。
タンクレスのデメリットなんて、その時は誰も教えてくれませんでした。
早くても10年で全取り換えが必要になる可能性があったなら、絶対にタンクレスなんて選びませんから。
タンクレストイレのデメリットのまとめ
よく見るとデメリットだらけですね。壊れやすく費用もたくさんかかるのがタンクレストイレです。
新築でもリフォームでも、トイレはタンク式に決まりですね。