体臭の中でも最も厄介なのが【ワキガ】という方も少なくないと思います。
自分ではなかなか判断しづらいということも相まって、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ワキガの悪臭を予防する方法から抑制する方法までを網羅しました。
ワキガって何が原因で起こるの?
ワキガを治すにあたっては、その原因を知る必要があります。
ワキガのメカニズム
ワキガは主に、腋にあるアポクリン汗腺から分泌される特殊な汗によって発生します。
アポクリン汗腺から発せられる汗は通常のものとは違い、たんぱく質や脂質といった有機酸が含まれており、これらが腋に存在する常在菌によって分解されることで、悪臭が発生します。
ワキガを発症する要因
同じ日本人であっても、ワキガになる人とならない人が居ます。
では、ワキガを発症する人としない人の間には、どのような差異があるのでしょうか。
遺伝
両親のどちらか、もしくは両方がワキガの場合、子供に遺伝して発症する可能性が高くなります。
具体的な数値としては、片親のみワキガの場合はおおむね50パーセント、両親ともワキガの場合は80パーセント程度の確立で発症すると言われています。
ワキガは優性遺伝のため、親から子へと受け継がれやすいのです。
性ホルモンによる発症
思春期までワキガの症状は見られなかったが、成人するにつれてワキガの症状が現れる人が居ます。
これは、性ホルモンがアポクリン汗腺の働きを活発にする作用があるためです。
生活習慣の乱れ
肉中心の食生活で、野菜や魚をほとんど摂らない、過度な飲酒や喫煙が習慣化しているといった場合、ワキガを発症しやすくなります。
また、意外にもストレスが原因でワキガを発症する場合もあります。
ストレスがもたらされることによって引き起こされる精神性発汗が、腋や手のひら、足の裏などから分泌され、臭いを伴います。
簡単にできるワキガの予防策
誰でも簡単にできるワキガの予防対策について書いてみます。
食生活の改善
もっとも手っ取り早い予防法としては、食生活の改善が挙げられます。
肉を代表とした高カロリー食材はワキガの原因となっていることも多いため、ふだんよくお肉を食べる方は控えめにして、大豆製品や魚を中心とした食生活を心掛けましょう。
過度な飲酒、および喫煙習慣を無くす
お酒に含まれるアルコール、煙草に含まれるニコチンには、汗腺を刺激する作用が含まれています。
特に度を過ぎた飲酒や喫煙はそれだけで健康を害しますし、煙草に至ってはニコチン自体が悪臭となる場合もあるため、ついつい飲みすぎてしまう方、煙草を吸う習慣のある方は生活を改善する必要があります。
こまめな運動によって適度に汗を流す
ワキガの場合、汗をかくことに消極的な気持ちになってしまいますが、こまめな発汗は老廃物の排泄を促し、結果として悪臭の原因を抑制することが可能になります。
もちろん、汗をかいた後はしっかりとシャワーを浴び、汗が残らないようにしておくことも忘れてはいけません。
ストレスを溜めないように心がける
ストレスがかかると、交感神経が働き、精神性発汗をもたらします。
精神性発汗は通常の発汗とは違い、腋窩や手のひらといった局部的に発刊するのが特徴です。
精神性発汗は、暑い、寒いや、運動している、していないに関わらずストレスを感じたときに催されますから、日頃からストレスを溜めないよう適度な息抜きを心掛けましょう。
今日からできる、ワキガの悪臭を抑える対処法
続いて、実際に今あるワキガの臭いの抑え方についてみていきます。
こまめに汗を拭きとる
発汗は、ワキガの最も大きな原因です。
拭きとる際は、できれば汗ふきシートなどの商品を使用するのがおすすめです。
夏場などの季節は、常に携帯しておくようにしましょう。
腋毛を処理する
豊富な腋毛は、細菌の温床と成り得ます。
男性であっても、ワキガが気になるのであれば積極的に処理するのがおすすめです。
余裕があれば、クリニックで脱毛をしてしまうのも一つの手です。
殺菌作用のある薬品を使用する
腋窩に直接塗るタイプの商品は軒並み効果が高く、予防法としては優秀です。
軟膏タイプ、スプレータイプ、パウダータイプと種類はたくさんあるため、自分の症状に見合ったものを使いましょう。
もしくは、いずれかを併用するのもおすすめです。
それでもワキガが気になる場合は、手術という手段もある
ワキガは個人差が強く、密着しなければ分からない程度の軽微な症状の人もいれば、同じ空間に居るだけで否応なしに悪臭を感じる程度の重篤な症状の人もいます。
これまで列挙した予防法や対策法を行っても、それでも臭いが気になるという方は、思い切って手術してしまうのも良いでしょう。
ワキガの手術には、主に以下3つの方法があります。
- 皮膚切除術
- 皮弁法
- 小切開法
- マイクロ波・ラジオ波を用いた無切開法
- レーザーによる汗腺の焼却
ワキガ対策まとめ
ワキガは、生活習慣と密接に関係しています。
まずは食生活や喫煙習慣、運動不足などを見直し予防したうえで、身体をしっかり洗う、制汗剤を持ち歩くといった対処を行いましょう。
ワキガだからといってすぐに病院へ駆け込む前に、まずは出来る範囲のことを試してみましょう。