ホッケーと聞くと、一般的にはアイスホッケーを思い浮かべる方が多いかと思います。
しかしホッケーにはアイスホッケーだけでなく、フィールドホッケーという競技もあるのです。
フィールドホッケーの面白さもアイスホッケーに決して負けていません。
とはいえフィールドホッケーのルールや試合については、あまり知らないという方がほとんどかもしれません。
ここではフィールドホッケーがどのようなスポーツなのか、またルールなどの詳細についてもご紹介しています。
フィールドホッケーとは?
フィールドホッケーの歴史について知っている方は、あまり多くないかもしれません。
まず歴史や起源について簡単にご紹介します。
フィールドホッケーの歴史
フィールドホッケーの起源は、紀元前2500年のエジプトにあると言われています。
ナイル川流域で見つかった墓の壁画の中に、ホッケーと似ている絵が含まれていたことがエジプト起源と言われる理由です。
実際にスポーツとしてフィールドホッケーが知られるようになったのは、19世紀のイギリスとされています。
1887年に英国でホッケー協会が作られ、オリンピックに正式種目として採用されたのは1908年のことです。
つまりすでに110年以上の歴史があるスポーツという事になります。
フィールドホッケーとはどんなスポーツ?
フィールドホッケーとは、先端が曲がった棒状のスティックを使ってボールを移動させながらゴールを目指すスポーツです。
アイスホッケーを知っている方であれば、氷上ではなく人工芝などのグラウンドで行うホッケーと理解しても問題ありません。
細かなルールはありますが、基本的に得点の多いチームの勝ちというスポーツです。
フィールドホッケーで使われているボールは、野球の硬球よりも硬い素材が使われており、一流選手の打つシュートは160km/hを軽く超えます。
では続いてフィールドホッケーの詳細なルールについて見ていきましょう。
基本ルールについて
フィールドホッケーは、それほど複雑なルールではないため、初めて見るという方でも十分楽しむことができるはずです。
しかしルールを正確に理解しておくと、試合をもっと楽しむことができます。
試合会場の大きさ
フィールドホッケーが行われる会場は、以下のような大きさになります。
- サイドライン:91.4m
- バックライン:55.0m
- ゴールの大きさ:縦2.14m横3.66m
サッカーグラウンドの大きさが、サイドライン105mとバックライン68mが一般的であるため、サッカーコートよりも一回り小さなフィールドと言えます。
相手ゴール付近にはサークルと呼ばれる場所があり、このサークル内からのシュート以外は得点になりません。
(つまりサッカーのようなロングシュートは無効になります)
試合時間
フィールドホッケーの1試合の時間は、合計60分です。
詳細に試合時間を分けると以下のようになります。
- 第1クオーター:15分
- 2分間の休憩
- 第2クオーター:15分
- ハーフタイム:10分
- 第3クオーター:15分
- 2分間の休憩
- 第4クオーター:15分
試合時間が1時間と短い感じがするかもしれませんが、常に走り回る必要がある厳しいスポーツと言えます。
試合でポイントになるのは、選手交代のタイミングです。
選手の人数とポジション
フィールドホッケーの試合に登録できる選手人数は18人までで、実際に試合に出場する選手はゴールキーパーを含めて11人です。
他のスポーツとは異なり、フィールドホッケーでは選手交代人数の制限はなく、同じ選手を何度も試合に出したり交代させたりすることもできます。
そのため選手交代を度々行うことで、スタミナを温存することもでき、さらに戦術を試合中にいつでも変更する事ができます。
フィールドホッケーの選手交代は、試合の見どころの1つになります。
反則の種類
フィールドホッケーにおける主な反則は次のようなものです。
- バックスティク:スティックの平らな面以外でボールを動かす
- インターフェア:スティックで相手のスティックを打つ事や故意に相手の動きを抑える
- デンジャラスプレー:危険な行為
- キック:ボールを足で蹴る
- 5mプレー:相手23mゾーンで5m以上ボールを動かさない
※攻撃側が相手23mゾーンにてフリーヒットを行なう場合、5m以上ボールを動かさないとサークル内へボールを入れることはできません。
こうした反則によってプレーが止まった場合、フリーヒットやペナルティゴールやペナルティストロークによって試合が再開されます。
勝敗の決まり方
フィールドホッケーの試合の決まり方は、試合時間内の得点結果によって決まります。
1点でも多く取ったチームが勝利することになりますが、同点の場合はシュートアウト戦、つまり各チーム5人ずつのシュートによる決戦になります。
規模の大きな大会にはどんなものがある?
フィールドホッケーにおける大きな大会は、次のようなものです。
- オリンピック
- アジア大会
- アジアカップ
- ワールドリーグ
- チャンピオンチャレンジ
- 高円宮牌ホッケー日本リーグ:4月から11月
- 全日本選手権
オリンピックやアジア大会が、フィールドホッケー界では最も規模の大きな大会になります。
オリンピック種目でもあるフィールドホッケーのまとめ
フィールドホッケーは、ルールが複雑ではないため、比較的分かりやすいスポーツと言えます。
国内外において数多くの試合も組まれており、マスターズや社会人、大学生選手権、高校選手権まであり、プレー人口が比較的多い競技です。
一流選手がスティックで打つシュートは、なんと時速160kmを超える事もあり、非常に見応えがあります。
この臨場感は、実際に試合を見てみないとなかなか伝わらないかもしれませんが、想像以上に面白いスポーツなので、一度試合に足を運ばれる事をお勧めします。