他人には言いにくい女性の悩みの1つが、デリケート部分のかゆみです。
性感染症を疑うこともできるのですが、主な原因となっているのが性器カンジダ症だと言えます。
性器カンジダ症は体調の悪化などによっても発症するものですが、やはり病院に行くのは恥ずかしいという人も多いでしょう。
ここでは性器カンジダ症の原因や症状、治療方法をみてきましょう。
性器カンジダ症とはどういう病気か？
では最初に性器カンジダ症についての疾患基本情報を知っておきましょう。
呼び名として膣カンジダとも呼ばれるのですが、原因となるのはカンジダ菌です。
真菌といういわゆるカビの仲間で、増殖すると炎症を起こしてしまいます。
その結果として性器や、性器の周辺に強い痒みがでるのです。
命の危険があるという病気ではありませんが、炎症が広がると浮腫ができたり、熱が出るような場合もあります。
痒みが強いことから、思わず掻いてしまう人も多いです。
しかし爪で皮膚を傷つけてしまうと、より症状が拡大しやすくなるので注意してください。
性器カンジダ症の症状を知ろう
性器カンジダ症の典型的な症状としては2つです。
- 外陰部の痒み
- おりものの量が増加
痒みについてはかなり強くでる場合もあり、人によっては歩けないくらいの痒みがあります。
炎症が強い場合だと痒みを通り越して、痛みを感じることもあるのが特徴です。
またおりものについては白色に濁ります。
ヨーグルトや酒かすのようなおりものになるので、下着に付着していると直ぐに判別できるでしょう。
性器カンジダ症の原因はなに？
カンジダ菌というのは常在菌といって、もともと人間の身体に存在しているものです。
女性の膣内というのは乳酸菌の影響によって、ふだんは酸性になるためカンジダ菌が繁殖をしない状況にあります。
ですが風邪を引いてしまったなど体調が悪化してしまうと、異常に繁殖してしまうことがあるのです。
他にも原因はいくつか考えられます。
- 月経や妊娠の前後に起こるホルモンバランスの乱れ
- 陰部の洗いすぎなど常在菌バランスが崩れてしまった
- 月経中に不潔にしていた
- 性的な接触による感染
これらを見てもわかるように、性器カンジダ症というのは再発する可能性の高い病気です。
性器カンジダ症の治療方法とは？
性器カンジダ症の治療方法ですが、病院で最初に行うのは検査です。
痒みなど起こっている症状の原因が、性器カンジダ症と特定してから治療に入ります。
治療方法としては膣内を洗浄してから抗生剤を入れたり、塗り薬を塗布するのが一般的でした。
ただ近年になって飲み薬が認可されたこともあり、その薬を服用して治療する方法が主流になっています。
市販薬だけでも性器カンジダ症は治療できる
実は病院で処方される塗り薬などは、市販薬でも中身はほぼ同じものが使われています。
そのため市販薬を購入して、治療することも可能です。
ただ市販薬は雑菌には効果がありません。
つまり性器カンジダ症であると思っていても、実際には別の病気であった場合などは無駄になってしまいます。
治療薬としては間違ったものではないので、確信ができるのなら利用してもいいでしょう。
ただし何度も再発している人は市販薬が使えません。
また市販薬を使っても症状が治まるまでは、数日のタイムラグがあります。
1週間ほど様子を見て、それでも良くならないのなら病院に行った方がいいでしょう。
性器カンジダの再発を防止するには？
先述したように性器カンジダ症は、再発率が高い病気です。
もともと身体にある菌が原因となっているので、体調やホルモンバランスなどの影響で再発する可能性が高いためです。
そこで先ずは免疫機能を高めたり、ホルモンバランスを崩れにくくすることが大切だと言えます。
具体的には以下の通りです。
- 月経中は小まめに生理用品を交換する
- 膣内の常在菌バランスを崩さないためにビデなどで洗いすぎない
- 生活習慣を整えるようにする
- しめつけの強い下着は長時間着用しない
以上が対策となります。
ただ対策をしていても、体調不良やホルモンバランスの乱れなどで再発する可能性があります。
症状が頻発するようであれば、病院で診察を受けてください。
性器カンジダ症は完治できる？
結論からお伝えしますと、性器カンジダ症を完治するのは難しいと言えます。
原因が常在菌である以上、完全に駆逐することが難しいかもしれませんが、症状そのものを抑えるのは難しくありません。
発症しないように、生活習慣をただしていくことが重要なのです。
性器カンジダの治療薬
膣カンジダ治療薬ダイフルカンのジェネリック医薬品です。
有効成分フルコナゾールは、水虫や膣カンジダなどの真菌による感染症に効く抗生物質です。
有効成分フルコナゾールを服用したところ、約80％の方が膣カンジダの症状が消える結果が報告されており、医療機関でもよく処方される医薬品です。
まとめ
性器カンジダ症は市販薬でも治療できるのか、ということで書いてみました。
病院で治療に使われる塗布薬と、市販されている薬の成分はほぼ同じものが使われています。
そのため市販薬を使って治療することは可能です。
ただし再発する可能性が高いものですし、確実に性器カンジダ症とは限りません。
ですので性器カンジダ症の疑いが強いのなら市販薬を使ってみて、それでも1週間程度で治らないなら病院に行く方がいいでしょう。
