個人事業主のための節税対策と必要経費の損金計上について

会社経営者や個人事業主にとって、売上を上げて利益を増やすことは最も重要な事です。
しかし税金についてもきちんと理解し、節税できるなら会社や個人の利益を増やすことと同じ意味になります。

このコーナーでは主に個人事業主のための必要経費について、以下の内容を詳細に解説していますので、節税対策の参考にしてください。

  1. そもそも必要経費とは何?
  2. 必要経費に含まれるものは何?
  3. 必要経費に含められない費用とは?

節税に必要な上記の点を解説していきます。

必要経費は節税の基本

必要経費とは次のような3つの所得の際に計上できる事です。

  • 事業所得
  • 不動産所得
  • 雑所得

確定申告の際、所得区分には10種類がありますが、上記の3つの種類の所得であれば、必要経費を計上して節税対策をできます。

必要経費を計上するなら、税金を決める基準になる収入を減らすことができるため、節税の基本となります。
必要経費になるかを決める基準は以下の3つのものになります。

  1. 収入と売上原価を取得するために必要であった費用
  2. 一般管理費や販売費であること
  3. 事業に関連している減価償却

上記の3つのポイントに関係のない経費は、当然必要経費とはみなされないため注意しましょう。
では具体的に必要経費について解説していきます。

確定申告の必要経費

確定申告書を見ると、経費として計上できる項目がたくさんありますが、支払った費用をどこまで必要経費として計上できるのか迷うところです。

以下のようなものであれば、確定申告時に必要経費として計上できますので、参考にしてください。

オフィス関連経費

仕事を行うためにオフィスを借りている場合、職場に関係する費用は全額必要経費として計上することができます。
また自宅をオフィスとして賃借している場合も、100%ではないものの必要経費となります。

必要経費として計上できる割合を決定する要素は、「仕事のために建物の何%を使用しているのか」という事になります。

建物の1部屋を仕事のために専有しているのであれば、総延べ床面積の何%を占有しているのか計算をして割合を決定できるでしょう。
例えば、100㎡のマンションの、20㎡をオフィスとして使用しているなら、家賃の5分の1を必要経費として計上できるという意味です。

家賃以外にオフィス関連の経費として計上できるのは以下のようなものです。

  • オフィスの部屋や建物の火災保険
  • 仕事場の光熱費・水道代
  • 通信費
  • 交通費

こうした費用に関しても、仕事への占有の割合を基準に必要経費として計上することができます。

覚えておかなければならないのは、オフィスとして全体を使用していないなら、占有の割合に基づいて必要経費が減少するという事です。
経費の100%が必要経費とはならないという意味になります。

消耗品も必要経費になる

文房具や工具、備品といった仕事に使用した消耗品も全て必要経費として計上することができます。
具体的には、コピー機/FAX機のインクやトナー、用紙なども全て経費として計上できるわけです。

仕事で使用する機器のメンテナンス費用や保守点検費用も、当然経費として計上しても問題ありません。

ただし10万円を超える器具や備品は経費として計上できるものの、減価償却資産とみなされます。
1年に全額計上できるわけではなく、減価償却資産の償却率に従って分割して数年間にわたって必要経費として計上していきます。

交通費(旅費)や交際費

ビジネスをしている以上、クライアントや取引先まで移動することもしばしばです。
交通機関を利用したのであれば、バスや電車、タクシー代なども必要経費となります。

調査などのために飛行機を利用したとしても、やはり必要経費に含められます。
加えて取引先との会食やカフェでの打ち合わせ費用なども、仕事に関係していれば交際費に含まれるため必要経費として計上できます。

ところで、個人事業主には交際費の上限がありません。つまりいくらでも経費計上できるという訳です。

しかしだからといって、あらゆる飲み食いを領収書をもらって経費にするのは控えるべきです。

売上が1000万円のところ、交際費が500万円というのはあまりにも不自然です。明らかに仕事とは関係のない、個人や家族の食費が入っているのがバレバレです。

税務の世界では「社会通念上」という、いわゆる一般常識として図られるのが基本ですので、本当に仕事に関係するものだけを、損金計上するようにしましょう。

教育費や書籍代

業務を行う上で必要なセミナーや教育を受けたのであれば、これも経費として計上可能です。
同じように、仕事を行うために個人的に購入した書籍や電子書籍、新聞の費用も必要経費に含めて問題ありません。

経費の基本は「仕事に関係すること」ですが、事業主である以上、仕事に関係のない書籍はほぼありません。現在はそうでなくても、その雑誌からの情報により、新たなビジネスのヒントが生まれることも珍しくないからです。

よって、あまりにも趣味に走り過ぎで、仕事とは全く関係のない内容でなければ、ほとんどの書籍は経費になると考えて問題はありません。

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経費として含められないもの

以下のものは経費として計上はできませんので注意してください。

  1. 個人で支払う所得税や住民税
  2. 法律違反の罰金
  3. 住宅ローンなどの借金
  4. 健康保険料や年金

個人の所得税などの税金

確定申告を行うと、個人として所得税や住民税の支払いが必要です。

しかしこうした税金は必要経費とは認められないため、来年度の確定申告に含めてはいけません。

駐車違反などの罰金

仕事で車を利用している時、スピード違反や駐車違反などの行為があった場合、罰金を支払う必要があります。

しかし反則金は必要経費に含められません。

住宅ローンなどの借金

借金の返済(住宅ローンの返済金)などは、必要経費として認められていません。

しかし借金の利子については、必要経費として計上できますので、これも忘れないようにしましょう。

健康保険や国民年金

健康保険や国民年金は必要経費に含めるのではなく、所得控除の項目に記載するのがルールになっています。

個人事業主の必要経費まとめ

すでに支払っている必要経費を正しく計上できていないと、所得税や法人税を余分に支払うことになります。

個人事業の場合は交際費の上限がないため、どれだけ経費を計上できるかがポイントなります。

よって、必要経費について正しく理解し、きちんと計上することで節税対策を行なっていきましょう。

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