自然と戦うセーリング競技の歴史と試合(レース)のルール説明や種目まとめ

セーリング競技 スポーツ

オリンピック競技にも含まれているセーリングというスポーツは、名前を聞いたことはあっても競技内容までは知らないという方がほとんどかもしれません。

スポーツとしての歴史やルールについて知ると、セーリングがもっと楽しく見られるようになります。

セーリングの歴史

セーリングとは、帆の付いた船が風の力を利用して前に進むスピードレースです。
つまりどの船が一番早くゴールまでたどり着けるのかを競うスポーツということです。

しかしセーリングは、元々スポーツとして始まったわけではありません。

セーリングの始まり

セーリングは、古くから物資の運搬や新しい土地の開発などの面で利用されてきた交通手段なので、多くの人に親しまれてきた海上の交通手段でした。

そんなセーリングがスポーツとして注目されてきたのは、16世紀の始めと言われています。

初めてのヨットクラブがアイルランドに設立され、それまでの運搬用の大型帆船よりも小さな船が娯楽用として利用されるようになりました。

本格的にスポーツとして活発になってきたのは19世紀に入ってからで、1896年第1回オリンピック種目にも含まれています。
つまり他のどの競技と比較しても、歴史と伝統の両面で比類のない存在になっているスポーツと言えます。

セーリングの基本的な動き方

セーリングは風を利用して動くので、風を受けて風上から風下に向かって移動するというイメージを持つかもしれません。

古くから帆船はそのように動いてきましたが、セーリング競技では風を受けた帆の膨らみが発生させる揚力を利用して風下から風上に向かっても移動できます。

風を受けて膨らんだ帆の外側の気圧が低く、凹んだ帆の気圧が高くなることで、風向きと直角となる向きへ揚力が発生します。

揚力を分解すると、風向きに従ってヨットを動かそうとする抗力と風向きと直角に動こうとする気圧差が発生させる推力の2種類になります。
2種類の力の1つである抗力を船体下部についているキールによって相殺すると、推力のみが残り、船が風上に向かって動けるようになるわけです。

風上に向かって進むと言っても、原理的に45°以上の角度で進む事はできないため、ジグザグに風上に向かって進むのがセーリングの動き方になります。

セーリングの競技種目によっても変わってきますが、時速60kmを超える場合もあるので、非常に見応えがあります。
そんなセーリングの基本ルールや競技種目について、これから見ていきましょう。

試合の基本ルール

セーリングは、風下に設定されたスタート地点から始まり、指定されているコースを通ってゴールまで向かうスピードレースです

種目によって最終的な順位が決定するまでのレース数が異なっています。
オリンピックや世界選手権などの大きな大会になると、メダルが決定するまでに11から13レースほど行われます。

セーリングの得点の付け方

セーリングの得点の付け方は、先にゴールした方が低い点数を与えられ、得点の少ないチームが有利になります。

  1. 1位:1P
  2. 2位:2P
  3. 3位:3P
  4. 4位:4P

上記のように順位に従って点数が加えられ、最終レースの前までの得点が低い10艇が最終レースに出場できるようになります。

最終レースのみ1位が2P、2位が4Pと加算される点数が2倍となるため、最終レースの結果が非常に重要になります。
すべてのレースの得点を合計し、最も点数の低い艇が優勝となるため、最終レースの結果のみで勝敗が決定するわけではありません。

レースにおける反則行為

レースである以上、定められた規則があり、違反すれば反則として処分を受けます。

  • DNF:ゴールまでたどり着けない
  • RAF:ゴール後にリタイア
  • DNC:スタート時間通りに出発できない
  • OCS:フライング
  • DNS:上記2種類以外の理由でスタートできない
  • DSQ:反則失格
  • RDG:レース中に救済措置

こうした違反があった場合の罰則は、参加している艇数プラス1Pとなるため、12艇が参加していれば13Pの加点となります。

セーリングの種目

セーリングの種目には、以下のようなものがあります。

  • 男子種目:レーザー級・フィン級・49er級(2人乗)
  • 女子種目:レーザーラジアル級・49erFX級(2人乗)
  • 男女混合:ナクラ17級
  • 男女共通:X級(1人乗りサーフボード)・470級(2人乗りヨット)

2人乗りのレースでは、前方がクルーと呼ばれ船体の外に体を投げ出してバランスを取り、後方のスキッパーが舵の方向を指示します。

国際大会の種類と開催時期はいつか?

セーリングの大会を大きなものから並べると、次のようになります。

  1. オリンピック
  2. 世界選手権
  3. アメリカズカップ
  4. ルイヴィトンカップ(2021年からはプラダカップ)

世界選手権はオリンピックの選考試合の意味合いがあり、ルイヴィトンカップはアメリカズカップへの挑戦権をかけた大会となっています。
こうした規模の大きな大会が海外にはたくさんあります。

セーリング競技まとめ

セーリングについてよく知ると、歴史と伝統のある魅力のあるスポーツという事がよく分かります。
船の進み方の原理やルールなどは少し難しいかもしれませんが、大自然の中で開催される競技は見ていて心躍るものがあります。

セーリングは自然の風を利用して進むため、相手選手だけではなく、大自然も相手にしなければなりません。
他のスポーツにはない魅力がたくさん詰まっているのがセーリングなので、一度観戦されることをおすすめします。

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